「くまのがっこう」のスピンオフで知られる「がんばれ!ルルロロ」
くまの姉妹が活躍する可愛らしいストーリーの中に、
子育てのヒントが隠されている回があるのを、知っていますか?
今回は、私がオススメする3つの話と、
ストーリーに込められた「子育てに大切なこと」を解説していきたいと思います。
・子育て中のお父さんお母さん
・ルルロロが好きな人
・可愛い絵柄が好きな人
・女の子の親御さん
・男の子の親御さんも是非!
「がんばれ!ルルロロ」とは
あらすじ
大ベストセラー絵本「くまのがっこう」シリーズから生まれたテレビシリーズ・アニメ。
主人公は、くまのふたごの女の子。オレンジ色がルルで黄色がロロ。
「ぴっ、けーれー!」ルルとロロがきょうのおしごとにチャレンジ!
お庭の草むしりをしたり、海へ出かけたり、赤ちゃんのお世話をしたり…
大人にはちっぽけな出来事も、子どもたちには大ミッション。
おかたづけに料理、パパやママやおばあちゃんのお手伝いをする時は、
声をそろえて「えいえいおー!」とはりきります。
ルルロロのドキドキとワクワクがいっぱいのおはなしです。
1期13話 さんりんしゃだいれーす
子育てのヒント:子どもの力は無限大
三輪車で町をぐるっと一周!三輪車大レースの始まりです!
おばあちゃんが後ろからついてきて、ルルロロたちを見守ります。
けいと屋さんから飴をもらったり、
友達のマギーに挨拶したり、途中までは軽快に三輪車を漕いでいきます。
そんな中、中盤にさしかかった辺りで雨が降り出します。
持ってきていたカッパを持って、もう一度漕ぎ始めますが・・・。
なんと、ロロが途中で転んでしまうのです。
雨がふりつけ、三輪車もこげなくなり、心が折れかけているロロ。
ルルは必死に、ロロを励まします。
もう少し、頑張ろうと。
二人はヨタヨタと歩き始めます。
ゆっくりゆっくり、でも確実に一歩ずつ、家に近づいています。
そして雨がやみ、お日様が顔を覗かせた頃。
ついにルルロロは、家までたどり着くことが出来ました!
親のあり方:時にはジッと黙って見守る
ようやく・・・ようやく家までたどり着いたルルロロ。
「やったー!」と大喜びの二人。
本当に頑張りました。
あきらめず、二人で支え合ってゴールした成功体験は、きっと二人のかけがえのない経験となるでしょう。
そして、そんな二人を、無言で抱きしめるおばあちゃん・・・。
このときのおばあちゃんがまた、泣けるんです。。。
「無言」というのが、おばあちゃんの心情をよく表していますね。
おばあちゃんは、手をさしのべようと思えば、さしのべられたんです。
雨が降ったとき、
三輪車で転んでしまったとき、
「もう動けない」と言った時。
でも、おばあちゃんは黙っていた。
ルルロロから助けを求められない限り、自分から声を変えず、ただジッと、見守っていたのです。
本当は、おばあちゃんは声を掛けたかったはずです。
助けてあげたかったはずです。
でも、耐えた。おばあちゃんはジッと、ルルロロを信じて、見守っていた。
そしてついに、ルルロロは自分達の力で、家までたどり着くことが出来たのです。
そこからの無言で抱きしめるおばあちゃん・・・。
もちろんルルロロは頑張りました。
でもその後ろで、おばあちゃんも頑張っていた。
私はそんなおばあちゃんの姿に、思わず感動し、涙してしまいました。
時には子どもを信じて、ジッと見守る。
それが子どもの成長を促し、成功体験をさせてあげられる。
とても大切なことだと、学ばせてもらいました。
2期8話 まちきれないんだもん!
子育てのヒント:子どもには子どもなりの理由がある
ルルロロがピクニックへ行く準備をする話です。
「あれも持って行こう」「これも持って行こう」
・大根たくさん
・大きな石
・お花の鉢植え
正直、いらない!
私だったら、「ピクニックに行くのにこんなに持って行く必要ないでしょ?!」なんて言っちゃいます。
ただ、少し待って欲しいのです。
一見持って行く必要のない、大根や大きな石。
しかしよくルルロロの話を聞いていると、
子どもながらに、しっかりとした「持って行く理由」あるのです。
大根は「お腹が空いたときに食べる」
石は「風で飛ばされないように」
お花の鉢植え「お花さんに美味しい空気を吸わせたい」
ルルロロたちは決して、ふざけているのではありません。
大まじめに、良かれと思ってやっていることなのです。
親のあり方とは:子どもの考えを否定しない
そして、「凄いなぁ」と思ったのが、
なんとこのルルロロが用意した荷物を、パパたちは全部車に詰め込んで持っていくのです!
明らかにいらないのに!
しかしパパ達は、大人目線で「いらない」と一刀両断せずに、ルルロロたちの考えを尊重して、使わなくても持って行くという選択をしたのです。
最終的に、使わないんですよ。
持ってきた大荷物、結局使わないんです。出すけど置いておくだけ。
それどころか準備で疲れたルルロロは、肝心の遊ぶ時間になったら眠くなっちゃってるんです。
でも、それでいいのです。
ルルロロのパパ達は、彼女たちなりの考えを否定せず、
広い心を持って、受け入れている。
とても大切なことだと、学ばせてもらいました。
1期7話 パーティーのごちそう
子育てのヒント:わかりきった結果でも、やりたいならやらせてみる
おばあちゃんのお誕生日のごちそうを作るため、二人だけで料理を作りたいルルロロ。
七面鳥の丸焼きを作りたいけど、材料がない。
冷蔵庫をあけてお魚を発見した二人は、お魚パンケーキ(ルルロロの創作料理)を作ることに。
「パンケーキ」なので小麦粉、砂糖、卵・・・色んな物が必要になってきます。
もう絶対やらかす・・・。
おばあちゃんもわかってます。
だから心配で心配で、台所の前をウロウロウロウロ・・・・
ドンガラガッシャーン!
大きな音がして、慌てて 部屋に入ると・・・・
親のあり方とは:結果ではなく、過程を見てあげる。尻ぬぐいは親がする。
結果は散々。小麦粉はまき散らすし、冷蔵庫の物は基本ダメにする。
ルルロロも、これには茫然と立ち尽くしていました。
おばあちゃんの誕生日のごちそうを、作りたかっただけなのに。
しかし、この大惨事の現場を見ても、
おばあちゃんは、怒りませんでした。
ルルロロたちの失敗した作品に一手間加え、お魚パイを作ってくれたのです。
おばあちゃん、さすがですね。
結果、ルルロロたちのお仕事は失敗。
でも、一生懸命だった。
彼女たちなりの知恵を絞り、出来ることを全力でやった。
結果はぐちゃぐちゃだったけど、そこに至るまでの過程は、バカに出来るものではないし、怒られるものでもない。
ついつい親は結果を見て「こんなに汚して!」とか「無駄になっちゃったじゃない!」なんて言ってしまうけど、
見てあげるべきはソコではない。
もちろん、片付けるのは親な訳で。
だからこそ「こんなに汚して!」と言ってしまうのだけれど。
でもきっと、子どもの尻ぬぐいを親がするからこそ、
子どもはやりたいことを全力で出来て、時には失敗して、たくさんの経験を経て、成長していくのではないかなと、思ったのです。
子どもがやりたいことをやらせる。結果ではなく過程を見て、
失敗した尻ぬぐいは親がすることで、子どもが成長できる。
とても大切なことを、学ばせてもらいました。
まとめ
いかがだったでしょうか。
子ども向けと思って侮るなかれ。
中には大人も考えさせられる、子育てに役立つヒントが、沢山隠されている回もあるのです。
たまにはゆったりとした気持ちで、ルルロロをご覧になってみてはいかがでしょうか。